誤嚥性肺炎を防ごう -毎日のケアで大きな予防効果- 袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター
いつもブログをご覧になって頂き本当にありがとうございます。
袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター(イトー鍼灸院)です。
当院では難病や病気の後遺症により自力通院が難しい方を対象に在宅にてリハビリマッサージや鍼灸施術を行なっています。
ご高齢の方が多く、誤嚥の危険性の高いご利用者様もいらっしゃいます。
誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液などが誤って気管に入り、肺に炎症が起きることで発症する肺炎の一種です。特に高齢者や介護が必要な方にとっては命に関わることもある、非常に注意が必要な病気です。
今回は、誤嚥性肺炎の原因・予防法・日常生活でできる対策についてわかりやすくご紹介します。
■ 誤嚥性肺炎とは?
誤嚥(ごえん)とは、本来食道に入るべき食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管に入ってしまう状態を指します。
このときに口の中の細菌も一緒に肺に入ってしまうと、肺に炎症が起きて誤嚥性肺炎になります。
高齢になると、飲み込む力や咳反射が弱くなり、知らないうちに「静かな誤嚥(不顕性誤嚥)」が起きていることもあります。
■ 誤嚥性肺炎の主な原因
- 嚥下機能(飲み込む力)の低下
- 口腔内の衛生状態の悪化
- 寝たきりや長期のベッド上生活
- 認知症や脳梗塞後の後遺症
- 食事中の姿勢不良
■ 誤嚥性肺炎を防ぐためのポイント
- 口腔ケアを徹底する
口の中の細菌を減らすことで、肺に入っても感染リスクを抑えることができます。
→ 歯磨き・舌ブラシ・うがいを習慣にしましょう。
- 嚥下体操・口腔体操を取り入れる
食事前に行うことで、飲み込む力や口周りの筋力をアップさせる効果があります。
例:パタカラ体操
「パ・タ・カ・ラ」と発声することで、舌や口唇、頬の筋肉を刺激します。
- 食事中の姿勢に注意
背筋を伸ばして座り、あごを引いて食べる姿勢が理想です。
→ 寝たきりの方でも、上体を30度以上起こして食事をとる工夫を。
- ゆっくり、よく噛んで食べる
急いで食べると誤嚥のリスクが上がります。
→ 一口の量を少なめにし、よく噛むことを意識しましょう。
- 定期的な嚥下機能チェック
嚥下外来やかかりつけ医に相談し、必要に応じて検査やリハビリを行うことも大切です。
■ 介護現場での工夫
介護スタッフやご家族様も予防のため様々な工夫をされています。
- 食事中は声かけをし、集中できる環境を整える
- 水分やとろみ剤の調整で飲み込みやすくする
- 食後は少し座って過ごす(すぐに横にならない)
- 定期的に歯科や訪問看護を活用して健康管理を
誤嚥性肺炎は、予防できる肺炎です。
毎日の口腔ケア・姿勢・食事の工夫が大きな差を生みます。
ご本人だけでなく、介護するご家族や我々施術スタッフも一緒に取り組むことで、安全で安心な生活を支えることができます。
「気づいたときがスタート」です。
ぜひ今日から、小さな予防習慣を始めてみませんか?