パーキンソン病”動きが止まってしまっう”時の対処法 袖ケ浦市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター
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袖ケ浦市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンターです。
当院では難病や病気の後遺症により自力通院が難しい方を対象に在宅にてリハビリマッサージや鍼灸施術を行なっています。
パーキンソン病の代表的な症状のひとつに、歩いている途中に急に足が前に出なくなる 「すくみ足(フリーズ現象)」 があります。
本人にとっては「動きたいのに動けない」という強いストレスになり、転倒のリスクも高まります。
本記事では、安心して日常生活を送るために知っておきたい すくみ足の原因と対処法 をわかりやすくまとめました。
■ なぜ動きが止まってしまうのか?(フリーズ現象の原因)
フリーズは「脳の信号の渋滞」ともいわれ、次のような場面で起こりやすくなります。
- 細い通路に入る時
- 曲がり角・ドアの前
- 人混み
- 緊張している時
- 急いでいる時
- 歩き出しの最初の一歩
脳が「動く」という信号をタイミングよく出せず、足が床に張り付いたようになるのが特徴です。
■ すぐにできる!フリーズを抜けるための具体的な対処法
① 一度立ち止まり、深呼吸する
焦りはフリーズを強くします。
胸を張り、長く息を吐く → ゆっくり吸う を1回でもすると、抜けやすくなります。
② 視覚のきっかけ(キューイング)を使う
- 床に線があるつもりで “その線をまたぐ”
- 足元にある模様・タイルの線を利用して一歩を踏み出す
- 家の中ならテープで目印を貼るのも効果的
視覚の刺激は運動のスイッチを入れやすくします。
③ 音のリズムを使う(リズム刺激)
- 「1・2・1・2」と声を出す
- メトロノームアプリを使う
- 好きな音楽のテンポに合わせて踏み出す
※自分の歩幅より少しゆっくりめのテンポが効果的。
④ 体重移動を意識する
足が出ない時は、
左右にゆっくり体重を揺らす → 軽く体重が乗った側の足を前に出す
という動きが有効です。
⑤ 歩幅を小さくして再スタート
大きく踏み出そうとすると余計に動けません。
まずは 小さな一歩 から始めるとスムーズに歩き出せます。
⑥ 方向転換は「円を描くように」行う
急な方向転換はフリーズを誘発しやすい場面。
できるだけ 大きな円を描くようにゆっくり曲がる ことが安全です。
■ 日常生活での予防ポイント
- 気持ちに余裕を持って行動(急がない)
- 家の動線を広くし、障害物を減らす
- 自分に合ったテンポの歩行練習を続ける
- 薬の飲み忘れを防ぐ
- 体を温めて筋肉をほぐしておく
- 定期的にリハビリや鍼灸マッサージで身体の緊張を整える
特に鍼灸やマッサージは、筋肉のこわばりを和らげ、動きのスムーズさを保つために役立ちます。
■ まとめ
パーキンソン病のフリーズ現象は、
「頑張って動こう」と思うほど抜けにくくなることがあります。
大切なのは、
“焦らず、外からの刺激を使って動き出す” こと。
深呼吸、視覚のきっかけ、音のリズム、体重移動など、
どれもすぐ実践できる方法ばかりです。
ご本人だけでなく、ご家族や介護する方も知っておくことで転倒リスクの低減につながります。


