パーキンソン病と”まぶたのむくみ”ーその原因は? 袖ケ浦市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター
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袖ケ浦市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンターです。
当院では難病や病気の後遺症により自力通院が難しい方を対象に在宅にてリハビリマッサージや鍼灸施術を行なっています。
パーキンソン病というと、「手足のふるえ」や「動作が遅くなる」といった運動症状が注目されがちです。しかし、実際には身体のさまざまな部分に“思わぬ変化”が現れます。その中でも、患者さんやご家族から相談が多いのが 「まぶたのむくみ」 です。
では、パーキンソン病とまぶたのむくみには、どんな関係があるのでしょうか?
① 自律神経の乱れによる血液・リンパ循環の低下
パーキンソン病は脳のドーパミンの問題だけでなく、自律神経の働きにも影響を与えやすい病気です。
自律神経が乱れると、血流やリンパの流れが滞り、顔、とくに皮膚が薄いまぶたにむくみが出やすくなります。
- 朝起きた時にまぶたが腫れぼったい
- 夕方になると少し楽になる
こうした症状がみられる場合は、循環の問題が背景にあることが多いです。
② まばたきの減少
パーキンソン病では、無意識に行っている動作が低下することがあります。
その代表例が **「まばたきが減る」**こと。
まばたきが少ないと、
- まぶた周りの筋肉が動かない
- 眼球周囲のリンパが流れにくくなる
結果として むくみやすさにつながります。
③ 眼の周りの筋力低下
「動作が小さくなる(小動作)」という症状は目の周りにも起こります。
まぶたを支えている筋肉がうまく働かないと、
- まぶたが重く感じる
- 上まぶたが下がる
- むくんだように見える
といった状態が起こります。
④ 薬の副作用
抗パーキンソン薬の中には、むくみや浮腫を副作用として起こすものがあります。
特にドパミン受容体作動薬では、体全体のむくみや、まぶた・足首などの局所的な浮腫がみられることがあります。
「薬を変えてからまぶたがむくむようになった…」
そんな場合は一度主治医に相談してみましょう。
調整や変更によって改善するケースもあります。
⑤ 睡眠障害・寝返りの減少
パーキンソン病の方は睡眠にトラブルを抱えやすく、寝返りが少なくなることがあります。
寝ている間に同じ姿勢が続くと顔面のリンパが停滞し、 朝のまぶたのむくみにつながります。
⑥ 他の病気によるむくみ可能性
パーキンソン病があっても、むくみの原因がすべてパーキンソン病とは限りません。
まぶたのむくみは以下でも起こります:
- 甲状腺機能低下症
- 腎臓疾患
- アレルギー
- 心臓の問題
- 塩分過多
むくみが急激に増えた場合は、内科的なチェックが非常に大切です。
まとめ
まぶたのむくみは一見、気にならない症状に見えますが、
パーキンソン病の 自律神経・筋力・薬の影響が複合的に関係しています。
ポイント
- 自律神経の乱れで循環が悪くなる
- まばたきの減少でリンパが滞る
- 薬の副作用でむくみが強く出ることもある
- 他の病気が隠れている可能性もある
症状が長く続く場合や、生活に支障がある場合は、
主治医・眼科・内科に相談し、原因を丁寧に探ることが大切です。

