高齢者に多い“瘀血(おけつ)”とは?鍼灸での改善法 袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター
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袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター(イトー鍼灸院)です。
当院では難病や病気の後遺症により自力通院が難しい方を対象に在宅にてリハビリマッサージや鍼灸施術を行なっています。
年齢を重ねるとともに、身体にさまざまな不調が現れてくるものです。
特に東洋医学の視点では、「瘀血(おけつ)」という状態が、高齢者に多く見られる原因の一つとして注目されています。今回は、この瘀血とは何か、そして鍼灸による改善法についてご紹介します。
◆ 瘀血(おけつ)とは?
瘀血とは、血の巡りが悪くなり、体内に滞った血液や老廃物が溜まっている状態を指します。東洋医学では、「血(けつ)」が全身に栄養や潤いを与える大切な要素とされており、その巡りが悪くなると、さまざまな症状を引き起こすと考えられています。
◆ 瘀血のサインとは?
瘀血があると、以下のようなサインが現れることがあります:
- 顔色がくすんでいる、黒っぽい
- シミやあざができやすい
- 肩こりや腰痛が慢性的にある
- 頭痛やめまいがある
- 便秘や冷え性がある
- 舌の裏側の血管が黒紫色に浮き出ている
高齢者では、血流の低下や代謝の衰えが原因で、瘀血の傾向が強まりやすい傾向にあります。
◆ 鍼灸での改善アプローチ
瘀血に対する鍼灸のアプローチは、「巡りを良くする」ことが基本です。以下のような方法で改善を図ります。
◎ 血流を促すツボへの刺激
代表的な瘀血改善のツボには以下があります:
- 血海(けっかい):血を補い、巡りを良くする
- 膈兪(かくゆ):血の循環を促進
- 三陰交(さんいんこう):婦人科系や冷えにも効果あり
- 太衝(たいしょう):気の巡りを良くし、血の滞りを改善
これらのツボに鍼やお灸で刺激を与えることで、体内の血流を促進し、滞りを解消します。
◎ 全身のバランス調整
瘀血は単なる血流の問題だけでなく、気(エネルギー)の停滞とも関連します。鍼灸では、気血水のバランスを整えることで、根本的な体質改善を目指します。
◎ 定期的なケアが大切
瘀血は一度の施術で完全に改善するものではありません。高齢者の場合、週1回などの定期的な鍼灸ケアを続けることで、徐々に身体が温まり、症状の改善が期待できます。
瘀血は高齢者の慢性的な不調の原因となることが多いですが、鍼灸によって血の巡りを良くし、症状を和らげることが可能です。
冷えや肩こり、頭痛、便秘など、「年のせいかな」と思っている不調も、実は瘀血が原因かもしれません。
気になる症状がある方は、ぜひ一度、東洋医学の視点でケアを取り入れてみてはいかがでしょうか?