血中酸素濃度が身体におよぼす影響 袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター
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袖ケ浦市、木更津市の訪問鍼灸マッサージ 伊藤リハビリセンター(イトー鍼灸院)です。
新型コロナウイルスが出てきてから、パルスオキシメーターを使用して酸素濃度を測る機会が増えたのではないでしょうか?
当院でもパルスオキシメーターを使用しております。
でもあの数字って何に影響するの?
と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのでは…
私たちの体は、血液を通じて酸素を全身に運び、生命活動を維持しています。血中酸素濃度(SpO₂)が正常範囲(通常95〜100%)に保たれていれば、細胞が十分な酸素を受け取り、エネルギーを効率的に生産できます。しかし、この数値が低下すると、体にさまざまな悪影響を及ぼします。今回は、血中酸素濃度が体に与える影響や、低下した際の対策について詳しく解説します。
血中酸素濃度が低下するとどうなる?
血中酸素濃度が低下することを「低酸素血症」といい、軽度から重度までさまざまな症状を引き起こします。
- 軽度の酸素不足(SpO₂ 90〜94%)
- 疲労感・倦怠感:体が酸素不足を補うために余計なエネルギーを使い、だるさを感じやすくなります。
- 集中力の低下:脳が十分な酸素を受け取れず、思考力や記憶力が低下することがあります。
- 息切れ:軽い運動でも息苦しさを感じることがあります。
- 中等度の酸素不足(SpO₂ 85〜89%)
- 動悸や息苦しさ:心臓が酸素を全身に送り出そうと過剰に働き、脈が速くなります。
- 頭痛・めまい:脳が酸素不足を感じると、頭痛やめまいが生じることがあります。
- 手足の冷え・しびれ:末端の血流が悪くなり、手足が冷たく感じたり、しびれることがあります。
- 重度の酸素不足(SpO₂ 85%以下)
- 呼吸困難:十分な酸素を取り込めず、呼吸が荒くなります。
- チアノーゼ(皮膚や唇の青紫色化):血液中の酸素が不足すると、唇や指先が青紫色に変色します。
- 意識障害・混乱:重度の低酸素血症が続くと、意識がもうろうとし、最悪の場合は昏睡状態に陥ることもあります。
血中酸素濃度が低下する原因
血中酸素濃度が下がる原因はいくつか考えられます。
- 肺の病気(COPD、肺炎、喘息など):肺の機能が低下すると、酸素の取り込みがうまくいかなくなります。
- 高地での生活:標高の高い場所では空気中の酸素濃度が低く、酸素不足になりやすいです。
- 睡眠時無呼吸症候群:睡眠中に呼吸が一時的に止まることで、血中酸素濃度が下がることがあります。
- 心疾患:心臓が十分な血液を送り出せないと、酸素供給が不足します。
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19):肺炎を引き起こし、無症状のまま血中酸素濃度が低下する「幸せな低酸素症」が問題視されました。
血中酸素濃度を維持・改善する方法
- 深呼吸や腹式呼吸を意識する
呼吸を深くすることで、酸素の取り込みが増えます。特に腹式呼吸を意識すると、より効率的に酸素を体内に取り込むことができます。
- 適度な運動を行う
軽い運動(ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど)を習慣化すると、肺の機能が向上し、血液の循環が良くなります。
- 室内の換気をこまめに行う
室内の空気がよどむと、酸素濃度が下がることがあります。定期的に窓を開け、新鮮な空気を取り入れましょう。
- バランスの良い食事をとる
鉄分(赤身の肉、レバー、ほうれん草など)やビタミンB群(魚、卵、大豆など)を摂取すると、血液の酸素運搬能力が向上します。
- 血中酸素濃度を測定する
パルスオキシメーターを使って定期的に血中酸素濃度を測定し、異常がないか確認しましょう。特に呼吸器疾患を持っている方や高齢者は、日頃からチェックすることをおすすめします。
血中酸素濃度は、私たちの健康に大きく影響を与える重要な指標です。低下すると、疲労感、息切れ、頭痛、意識障害などの症状が現れるため、日頃から予防と対策を意識することが大切です。呼吸法や運動、食生活の改善などを取り入れ、常に健康的な血中酸素濃度を維持しましょう。
もし息苦しさや異常を感じた場合は、すぐに医療機関を受診することをおすすめします。
時折、酸素濃度が低下していても自覚症状のない方もいらっしゃいます。酸素濃度が低い状態で慣れてしまうと内臓機能に悪影響が出てきてしまうこともありますので、「苦しくないから大丈夫」ではなく一度お医者様に相談したほうが良いでしょう。