四十肩・五十肩とは
肩関節の周囲の痛みの総称で、医学的には「肩関節周囲炎」といいます。
夜中にズキズキと痛んだり(夜間通)、痛みで目が覚める(不眠)、関節の動きが悪く(可動域制限)なったりします。
突然するどい痛みが発生する「急性期」と、鈍い痛みに変わり、肩の動きが制限される「慢性期」があります。
原因
発生の原因は、はっきりと解明されていませんが、年齢に伴い肩周囲の筋肉や組織が固くなったりすることにより炎症や痛みを引き起こすとされています。
肩を酷使するようなスポーツをやっていた方や猫背の方は、四十肩・五十肩のリスクは高くなります。
急性期
突然激しい痛みに襲われる急性期では、無理に肩を動かすことは逆効果です。この時期では、基本的に安静が第一です。ですが、まったく動かさないのも良くありません。痛みのない範囲で無理なく動かしてあげることが大事です。
痛みを堪えて動かすことは余計に症状を悪化させてしまう可能性があります。
慢性期
痛みが落ち着いてきた慢性期では、日常の動作を積極的に行うように心がけましょう。また、お風呂にゆっくりと浸かったり、カイロなどを当てて肩を冷やさない様にしましょう。
肩が冷えると痛みが強くなったりすることがありますので気をつけましょう。
治療
四十肩・五十肩の治療は、段階によって関節の保温、炎症を抑えるためのアイシング、鍼灸など1人1人症状に合わせて行います。
また動かさずにいると、関節拘縮の原因となってしまいますので、ストレッチなどの運動療法も行っていきます。マッサージや運動療法、鍼灸治療を用いて可動域の改善をはかります。
予防
四十肩・五十肩にならないために
- ストレッチ
肩の適度なストレッチを行いましょう。筋肉もほぐれ、血行もよくなります。 - アイロン体操
最後に
四十肩・五十肩は、放っておいても痛みが治まるため軽視されてきました。
しかし治療を行わず自然と痛みが引くケースは、肩関節の動きに制限がかかることが多くあります。
これは生活に影響することは少ないかもしれませんが、腕を使って仕事をする方やスポーツを行う方には、パフォーマンスを下げる効果しかありません。そのため治療を行うことは大切です